料理の品格

料理の作り方とポイントをご紹介します。



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ぬたに見る盛り付けの必然性 | 日本料理
前回のぬた、いけなかったのは器のチョイスである。
ゲソとワケギとウドを盛り分けることに問題はない。
そして、そこに芥子酢味噌をかけることにも問題はない。
だが、平たい皿に盛りつけてあるのがいけないのである。

供出時にきれいに盛られていても、食べるときには混ぜる。
平たい皿では、混ぜる作業がスムースにできないではないか。
器の選び方は、まず実用を第一に考えなければならないのだ。

もう一つ、まずい盛り付けの例を置いておこう。

和えてから盛る

和えておいたものを盛るのはいいが、中身が多過ぎて品を欠く。
余白の美というものがまったくなく、「ペットの餌状態」である。
もう少し量を減らして、こんもり中高に盛りつけるといい。

ゲソをホタルイカにして、ウドを抜いたぬた。

適切な量

この量なら、小鉢の中でグリグリ混ぜることも可能である。
そして、こういう量に盛ると、自然と余白も生まれてくる。
前回の皿、今回の二つの鉢、三つの器を使ってみた。
器の値段だけで言えばこの鉢が一番安いのであるが、
料理の盛り付け如何では器も映えて見えるものなのである。
逆に、器とのバランスを欠く盛り付けは、料理も器も殺す。
「家庭だから適当でもいい」などということはあり得ない。
見苦しいものは、誰の目にも見苦しく映るものなのである。
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【2010/05/05 14:45】   トラックバック(1) | コメント(0) | Top↑




ぬた | 日本料理
春になり陽気が良くなってくると食べたくなるものの一つに「ぬた」がある。
過日、ふとした思いつきから「ぬた」をネット検索してみて驚いた。
適当に拾い読みしていたはずなのに、多くのサイトに同じレシピが載っている。
また、ワケギの茹で方の記載などはほぼ同一といっていいものばかりだ。
これを「コピー文化」と括ってしまったら、ヒトの進歩は即座に止まるだろう。

ぬたでおろそかにしたくないのは、ワケギの扱いである。
上記の「茹で方の記載」には、とても大切なことが含まれていた。
「茹で上がりを水に取ると、水っぽくなるのでやめましょう」ということだ。
「うちわなどで扇ぐといいでしょう」という添え書きのあったものもある。
水に取らないのは大いに結構なのだが、問題点はそれ以前にある。

「ワケギを洗って適当な長さに切り、沸騰したお湯に入れます」
いいえ、茹でる際には切りません。

洗ってひげ根を切り落としたワケギは、根の方から沸いた湯に浸す。
いったん沸騰が収まって、また沸騰し始めそうになったら、先まで浸す。
先は湯にくぐらす程度のつもりで全体を湯から引き上げてざるに上げる。
ざるに扇風機の強風を当てて、ワケギの熱を取る。

ざくざく切って茹でればそれだけ水っぽくなるのは当然で、それなら
初めから水っぽくならないような茹で方を採用すればいいのである。
また、うちわで扇いで冷ますのなら、扇風機が勝るに決まっている。
こういうところで作業の合理性を考えるのも必要なことだと思う。

さらに、ワケギには、大切な二つの作業が残っているのである。

→ 続きをどうぞ
【2010/04/27 12:38】   トラックバック(1) | コメント(0) | Top↑




ポン酢~考察編 | 日本料理
特別に、ポン酢に対する考察を披露しておきます。

前々回の記事にちらりと書きましたように、あたしは
いつも記載レシピの倍量でポン酢を仕込みます。
今回試みに出来上がりを量ってみましたところ、
1040ccのポン酢を得ることができました。
原価を単純に倍して考えますと1040ccが912円、
やや高価な調味料ということになりますでしょうか。
ミツカンのポン酢ですと、360ccが258円程度。
スーパーの安売りにかかると、198~178円ですね。
最安値の178円で比較してみると、あたしの作るポン酢は
ミツカンのおそよ1.8倍ぐらいということになります。
それを高いととらえるかどうか。
258円で比較するなら、1.3倍弱です。

ミツカンのポン酢の原材料名は、以下の通りです。
 ・本醸造醤油(大豆:遺伝子組み換えでない)
 ・果糖ぶどう糖液糖
 ・かんきつ果汁
 ・醸造酢
 ・食塩
 ・調味料(アミノ酸等)
 ・酸味料
 ・香料

原材料名は、重量の多い順の表示と決まっています。
醤油が一番なのは頷けるとしても、次が液糖です。
早い話が、「甘み」が添加されているということです。
食塩も入っているようですし、アミノ酸も入っています。
酸味料と香料、これではその実体も分かりません。

市販のポン酢があまり美味しくないことは確かなのですが、
だからといって安全ではないと言いたいのではありません。
食の安全性を気にする風潮が強まっているにもかかわらず、
こういうところで妥協している方が意外に多いと申し上げたいのです。
そこには、「ポン酢を自分で作るのは難しい」という先入観があり、
その先入観ゆえに市販のポン酢を肯定することになるのです。
繰り返しますが、市販品を否定する気持ちは毛頭ありません。
どちらを選ぶかは、皆様それぞれの事情に基づくご判断です。
ちなみに、こんな無添加ポン酢も売られています。
こちらですと、あたしが作るポン酢のおよそ二倍のお値段です。

ポン酢を作ると鰹節と昆布の始末に困りますが、
あたしは何ためらうことなく捨ててしまいます。
一週間も漬けておくわけですから、相当酸っぱくなっています。
普通に考えて佃煮のようにして食べようとすると
どうしても酸味に対抗するだけの砂糖が必要になります。
掲載レシピの倍量で仕込んだ場合、大さじ3の砂糖を要します。
やたら酸っぱくてやたら甘い、そんな佃煮です。
砂糖を使って時間をかけて体に悪そうなものを作るなら、
いっそのこと思い切って捨てた方がいいと思っています。
鰹節も昆布も、ポン酢が仕上がった時点で御役ご免でしょう。

乾燥させてふりかけ…というのも考えてはみるのですが、
鰹節と昆布だけでは酸っぱしょっぱいのは明らかです。
それに見合うだけのものを入れるとなると、ひと騒動でしょう。
もしかすると、美味とエコとは背反なのかもしれません。

よく、「このソースは何にでも合います」などという台詞を聞きます。
ですが、あたしは、そんな都合のいい話はないよと、斬り捨てます。
タイに最も合うソースがクジラにも最も合うなんて、あり得ません。
肉を引き立たせるソースが野菜を美味しくするとも思えません。
ではありますが、このポン酢の汎用性が高いことには自信を持っています。
なんたって、豚しゃぶに牡蠣にヒラメに餃子ですから、はい。
料理研究家と称する方々の「何にでも合う」とは次元が違います。
それでもあたしは、「何にでも合う」とは決して言いません。
世の中で、「何にでも合う」調味料は、唯一塩だけです。

長くなりましたが、お読みいただいてありがとうございます。
ポン酢は第一回目のエントリーということで、特別仕立ての記事でした。
以降は、もうちょっとやわらか~くいってみようと考えています。
【2009/11/09 14:34】   トラックバック(1) | コメント(0) | Top↑




ポン酢~実食編 鶏わさ | 日本料理
あたしは、肉を生食することには否定的です。
牛は脂肪の融点が高いために脂っこさがつきまとい、
豚と鶏には常にサルモネラの危険性がつきまといます。
それに、肉というのは加熱した方が断然旨いでしょう。
生で食べて美味しいと感じるのは、馬と鯨だけです。

とはいえ、いつも馬や鯨が用意できるわけもありません。
そこで、「新鮮なものが手に入ったら」という条件付きで、
鶏のささ身を使った鶏わさをご紹介いたしましょう。

①筋を外した鶏のささ身、このときは4本で250gほど。
 ささ身としては、大きい部類だと申せましょう。
生のささ身

②さっと湯に通して表面だけ固める、いわゆる「霜降り」をします。
 日本料理では「湯霜」と「焼き霜」を使い分けますので、
 正確を期するのであればこれは「湯霜」ということになります。
 ここでは加熱というよりは表面の汚れを取り除くのが目的で、
 また、後の調味料の絡みをよくするという意味合いもあります。
湯通ししたささ身

③繊維を断ち切るように、筒切りにしていきます。
 表面がどの程度固まっているか分かると思います。
筒切り

④ポン酢30ccに山葵をお好みの量だけ入れてざっとときます。
ポン酢と山葵

⑤鶏と切り三つ葉を入れて、和えます。
和えます

⑥やや深みのある器に盛り付けて、出来上がりです。
鶏わさ

☆撮影した場所が暗くて、光量が一定していないのが残念です。
 自分のパソコンのモニターで見る限りでは、ささ身の色は、
 ボウルで和えているところの画像が原色にもっとも近いようです。

☆ささ身の芯は、まるっきり生のままです。
 鮮度第一というのも食中毒を考えてのことなのであって、
 また、新鮮なささ身でなければ食べても美味しくありません。
 ポン酢でなく生醤油で和えても大差ないように思いますが、
 これは生醤油でやったらトゲトゲした味に涙を誘われます。
 淡白なささ身に昆布と鰹節の味と香りが加わってこその味、
 肉が代わっても調味料が代わってもこうはならないのです。

☆山葵は、本山葵をすりおろすのが一番に決まっています。
 ですが、今回はチューブ入りの山葵を使ってみました。
 ご家庭で本山葵、なかなか難しいものがありますので。
 ただし、S&Bあたりのは余分な味がついていていけません。
 今回使用したのは「マルイ」という山葵屋さんの商品で、
 「山葵100」という、チューブ入り150gのものです。
 マルイさんのサイト、当該ページはこちら→安曇野 マルイ
 購入場所はこちら→御徒町 吉池

☆肝心の鶏ですが、近所の鶏専門店のささ身を使っています。
 中野の鍋屋横丁にある「宮川支店」というお店のものです。
 名前から想像がつきますが、宮川には本店があり、
 ここもその暖簾分けの筋だとは二代目ご主人のご説明。
 ささ身100g190円はべらぼうに高いのですが、
 年に数回のことですから値段云々は問いますまい。
 その値段に、安心料が含まれているのですから。
 支店にも本店にもHPなどというものはありませんが、
 本店はこちらで紹介されています→宮川食鳥鶏卵

☆こいつをやるときのアルコールは、酒に限ります。
 デキのいいビールでさえも、ちょっと浮ついた感じがします。
 酒も、冷やしてしまっては鶏わさが台無しです。
 ぬる燗ぐらいの酒が一番相性がいいようです。
 
☆よくしたもので、生肉はたくさん食べられるものではありません。
 今回の量で、3~4人前になるのではないかと思います。
 こざっぱりした器に、ちょこんと盛って出すのがいいでしょう。

☆残念ながら、ご飯のおかずとしては余裕で落第です。
 酒のツマミ限定という、極めて「使えない」一品です。

最後に…。
焼鳥屋などで鶏の刺身を出す店を見かけることがあります。
モモやムネだけでなく、内臓も提供するところがあります。
もちろん鮮度に自信があるからこそなのでしょうけれど、
回転のいい店、繁盛している店を選んでください。
食の業界では、鶏は魚同様の生鮮扱いです。
安直な生食に走ることのないよう、お気をつけください。
【2009/11/02 07:33】   トラックバック(1) | コメント(2) | Top↑




ポン酢~仕込み編 | 日本料理
「ポンず」と濁らずに、「ポンす」と読むのが正しいと聞いたことがあります。
それはどうでもいいのですが、最近は出来合いのポン酢が主流ですね。
ですが、料理人としては、作れる調味料は作らないと気が済みません。
市販のポン酢は味も香りも貧弱で、自家製に勝るものはありません。

以下に、あたしが作るポン酢のレシピをご紹介いたしましょう。
ご家庭で作りやすいと思われる量を書き記すとともに、
あたしが主に使用している調味料も随時ご紹介いたします。
→ 続きをどうぞ
【2009/10/27 13:08】   トラックバック(1) | コメント(5) | Top↑




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